「Team America World Police」

いや〜、何と言えばいいのか、この映画、
「チームアメリカ ワールドポリス」。
そりゃ、面白いんですよ。
アホらしくって笑えるところとか、
皮肉って皮肉って皮肉ってるところとか、
北の金さんが♪ぼぉくぅはひとりぼっちぃ〜
とか歌うとことか、笑えはするんですけど。

でもな〜、どうも私は座り心地のよくない
椅子に座らされてるみたいな感じでした。
このチームのマークがUSAの国鳥の
ハクトウワシで、くちばしに青い地球を
くわえてる、ってとこまではケラケラ
笑えたんですけどね。
・・・って、それって冒頭数秒じゃん!!

だってその直後、彼らはパリにいる
テロリストを狙って爆撃し、そこら中の
店や人やエッフェル塔やルーブル美術館や
何やかやを壊滅する。
それで、ケロリと"地球を救った!!"

いやいや、観に来ていたアメリカ人だか
カナダ人だかオージーだかNZ人だか
知らないけど、デカイ白人のグループが
ワッハハワッハハ笑ってたように、私も
ワッハハ笑い飛ばしながら観れば良かった
のかもしれないけど、何かを遂行する
ためにはどんな犠牲もいとわない的な、
だけどそれは自国外限定だったりして、
しかもかなり荒っぽくて無神経に
見える手段で行使するっていう描写は、
今現在、進行していることなわけで・・・。

それをみて、ゲラゲラ笑うっていうのは、私には
できませんでした。

いくら人形劇だとは言え、人が撃たれた瞬間の
残酷な描写も、私にはとても笑えない。

別に、しかめっ面して観てたわけではないんですけどね。
でも・・・っていうね。

ハリウッドのある種の映画を皮肉ったりしてるところは
アッハハ、笑わせてもらいましたけど。
♪モンタージュ とかね。
♪マイケル・ベイの「パール〜」 とかね。

あと、アメリカ人じゃないとわからないジョーク、みたいな
のも、たくさんあったんだと思う。
ここ何かあるんだろうな、とはわかっても、具体的なことは
わからないから笑えないというフラストレーションも溜まった
のでしょう。
超ウケてるアメリカ人だかなんだかの笑い声をよそに、うーん、
何がそこまで面白いんだろう、っていうのもありましたし。

なーんだ、私の知識不足ゆえの居心地の悪さだったのか。
などと言ってみつつ、それも大いにあるにしろ、
この映画は、ブラックな笑いっていうのとは、
ちょっと違う気がした。
これは肌合いとか感覚の違いだから、しょうがない。

そうだ、思い出した。
いちばん私が笑ったのは、捕虜になった隊員が、
北の金さんの飼ってる猛獣に食われる!!っていうシーン。
のっしのっしと檻の向こうから出てきたのは、
なんと黒い猫2匹!!
にゃお〜ん。
人形だから、そりゃ猫デカいわ。