日本代表対トンガ代表(ファイブネーションズ第一戦)

う〜〜〜〜〜〜〜む。
日本には、トンガから多くのラグビー選手がやってきている。大学にもトップリーグにも。私は知らないけれども、もしかしたら高校にも。それにお相撲にもトンガから来ている人はいる。そう多くはないけれど、いまも数人のトンガからきたお相撲さんが、幕下や三段目あたりで頑張っている。故に、前に出る力が強いのであろうと。そういう突進力に向いた体格やら気性やらをしているのではないかと。民族的にね。そんな知識のなさ丸出しの予想のもと、テレビで試合を見始めた。
解説の人だか実況のアナウンサーだかが*1、「トンガは日本より格下」と言っていた。そうなのか?
試合が始まってすぐに私の大好きな大畑大介選手がいなくなったようで(ちょっとお昼ご飯の用意をしている間に国歌斉唱は終わっていたらしく、テレビ前に戻ったときには試合開始後7分ほど経過しておりました)、トンガが先制トライ。前半は、あとはPGの応酬くらいで五点差でこらえていたものの、後半がひどかった。私、編み物に没頭してるふりしたもの。あまりにも観ていられなくなって。
これじゃあラグビーファンは増えないよな、と思いましたよ。20数年ぶりだかの九州での代表戦で、スタジアムはかなり埋っていて(8000人入ってるとかいってた)、その大半にはおそらくチケットを何らかの形でプレゼントしたり配ったり別の試合(ex.ホークスの試合)の半券提示で入場無料で招待したりとかなんとか、そんな感じで呼び込んだのであろうと推測されるというのに、根っからのラグビーファンは砂を噛むような思いをしてもこれからもラグビーを愛するのだろうけれど、初めて観た人やまだ見始めという人にとっては、これは"ラグビーってつまらないでしょ"とアピールしているようなものだ。と思わざるを得ないような不甲斐なさだった。
なんでああも気力が萎えるのでしょうかね。いやもちろん、脚が重くなるのはわかります。これじゃあダメだとわかってて、機敏に動かなくなった重い体をそれでもひきずるようにして地面を蹴って走って、だけれどさらに点差がひらいて気も身もどんどん重くなっていく。わかりますさ、よっくわかる。しかし、わかられてどうする、という話ですよね、素人なんぞにわかられてどうするのよ、という。
今回は、ベストメンバーではなかったとはいえ、いま試合をしてる自分がベストメンバーなんだという気概なくして明日はあるのか。いかんな〜、これじゃあ。2007年のラグビーW杯、日本が開催地じゃなくてよかったよ、なんて思わせないでほしい。
何より残念だったのは、美しい、と思える瞬間がなかったこと。負けても、それは相手あっての勝負事、まあ仕方がない。でも負けたなら負けたで一瞬でも美しいと血が逆流するような、熱狂して浮足だって頬がばら色に染まっちゃうような、また観ずにはいられなくなるような、そんなプレーを見せてほしかった。胸が熱くなったのは、東芝府中所属のトンガ出身で日本に帰化したナタニエル・オトの懸命さだった。昔からよく知ってる国の仲間と闘う。なんでお前は日本人になったんだ、なんでお前は母国トンガを捨てたのか、の幾万の問いに、オトくんは試合の中で答えようとしたのであろう。・・・とんでもなく悔しかったろうと思う。

そしてひとつ、疑問。というか注文。神戸製鋼所属、トンガ代表メンバーのピエーレ・ホラくん。キミは神戸製鋼での試合では後半の、それも途中からしか試合に出ないように記憶します。その理由は、スタミナが続かないから、とか。それがどうよ、トンガ代表としてはほぼフル出場。しかもいつもよりもゴ−ルキックが決まっていたような? トップリーグでも、それっくらいのモチベーションでお願いしとうござりまする。

などとケチョンケチョンに言ってみてますが、これは新しく就任した白髪のフランス人のヘッドコーチの戦略に何か問題があるの? チームとしての戦略がうまく機能してないってこと? ただ単に代表チームでの練習不足、みたいな楽観的な敗因ではなさそうに見えましたが、これからどうなるのでしょう。修正は可能なりや。或いは、戦略を変えれば見違えるように・・・!?

*1:ラグビーの中継を観ていて思うのだが、たまにものすごくなれなれしいというのか、"てだれ"とか言うの? なんだかそんな上からものを言うチックなアナがひとりいるのだ。で、トップリーグの1シーズン通して観て気づいたのだが、その人は大きな態度の割には実はめちゃくちゃラグビーに詳しいというわけではないようで、あるチームには詳しいけれど、こっちのチームについてはよく知らない、そんな感じ。ある選手については熱弁ふるうのに、試合中、詳しくないチームの選手の名前をしょっちゅう間違える、とか。その人が、このトンガ戦の実況をしていた。あ、これJスポーツでの話です。よって、アナかどうかは不明なり。調べれば名前もわかるんでしょうけれど